こんにちは。トシです。
ここ最近は新型コロナウイルスのせいで、日本では色んなイベントが中止だったり、学校が休みになったりしていると台湾でも連日ニュースになっています。
日本で飲食店を経営してる僕の友人たちも、予約のキャンセルが出まくりで相当きつそうです。
ビビりすぎだー、という声も耳にしますし、実際ビビりすぎな面も大きいのでしょうが、まあ普通に怖いですよね。
「新型コロナウイルス」っていう響きがまず怖い。
台湾はと言うと、今のところ普段と変わらない日常です。
僕の店の売上も普段と変わらずって感じです。
台湾政府の爆速の対応に本当に感謝です。
- 1 新型コロナ対応で支持率爆上げの台湾政権
- 2 爆速だった台湾の新型コロナ対策と後手後手の日本
- 2.1 2019年12月31日、中国武漢市が「原因不明の肺炎が確認された」と発表
- 2.2 1月2日、台湾は医師のN95マスク装着の徹底、帰国後10日間の経過観察を実行
- 2.3 1月5日、台湾は帰国後の経過観察を10日から14日に延長
- 2.4 1月8日、台湾は伝染病情報を国民に正式に開示開始
- 2.5 1月11日、「台湾でコロナウイルスに感染した人が見つかった」という情報がSNSで流れる
- 2.6 1月16日、神奈川県で感染者が見つかる
- 2.7 1月21日、台湾で最初の感染者が見つかる
- 2.8 1月23日、日本が武漢の危険レベルをようやくレベル2「警示」に上げる
- 2.9 1月24日、台湾がマスク輸出禁止を決定する
- 2.10 2月6日、台湾はマスク購入の実名制度を導入
- 3 台湾政府に日本が学ぶべきこと
新型コロナ対応で支持率爆上げの台湾政権
「ピンチはチャンス」という言葉がありますが、日本政府にとっても、このコロナショックにうまく迅速に対応できていれば、支持率を爆上げできるチャンスにもなったわけです。
でも、全ての対応が後手に回り、台湾で日本のコロナ関連のニュースが流れるたびに、台湾人は口を揃えて言ってます。
「マジで日本は何をやってんだ」と。
台湾の対応を見ているせいか、日本人の僕もそう思ってしまっています。
台湾は、新型コロナの迅速な対応で、蔡総統の支持率が前月比12%増の70%まで上がり、コロナ感染対策が「80点以上」とした人も75%に達したそうです。
2020年3月4日現在の感染者数は41人、死亡者は1人、学校の一斉休校は終了し、見たところ皆んな普通に日常生活を送っています。
日本と違って、マスクや日用品の買い占めや高値転売も起こってません。
爆速だった台湾の新型コロナ対策と後手後手の日本
では、台湾政府がどのような対応で支持率を爆上げしたか、時系列で見てみたいと思います。
2019年12月31日、中国武漢市が「原因不明の肺炎が確認された」と発表
即日、台湾政府は武漢からの帰国便の機内立ち入り検査、空港等の入国時の検疫強化を実行しました。
(※ちなみに、日本政府が最初の注意喚起を行ったのは1月6日)
1月2日、台湾は医師のN95マスク装着の徹底、帰国後10日間の経過観察を実行
1月5日、台湾は帰国後の経過観察を10日から14日に延長
1月8日、台湾は伝染病情報を国民に正式に開示開始
2019年12月31日から今までの検査人数、疑いのある件数とその症状を開示し、情報は毎日アップデートされています。
1月11日、「台湾でコロナウイルスに感染した人が見つかった」という情報がSNSで流れる
台湾政府はすぐにデマだと発表し、デマを流して混乱させた人は法律で罰せられると警告しました。
1月16日、神奈川県で感染者が見つかる
1月6日に武漢から帰国した神奈川県在住の男性が16日に新型コロナ陽性との報告があるが、日本政府は「ヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はない」としました。
それとは対照的に、台湾政府は「ヒトからヒトへの感染の可能性は排除できない」として、武漢の危険レベルをレベル2の「警示」に引き上げました。
1月21日、台湾で最初の感染者が見つかる
武漢から帰国した女性が新型コロナ陽性と判定されました。
すぐに、機内で女性と接触があったとされる46名の追跡調査が行われ、全員が陰性と判定されました。
この時点で、台湾政府は武漢の危険レベルをレベル3「警告」に引き上げました。
1月23日、日本が武漢の危険レベルをようやくレベル2「警示」に上げる
台湾に遅れること1週間です。
1月24日、台湾がマスク輸出禁止を決定する
台湾国内でマスク不足が心配され始め、政府はマスクの輸出禁止を決定しました。
この決定には、国内外から賛否両論様々な意見が上がりました。
「自分たちのことしか考えていない!」という海外からの批判もよく聞きましたが、今の落ち着いている台湾の現状を見ると、この決定は正しかったんじゃないかなと思います。
2月6日、台湾はマスク購入の実名制度を導入
1月末までは今の日本とまではいきませんが、マスクの争奪戦でした。
混乱を防ぐために、台湾政府はマスクを全て買い上げ、実名制で販売すると決定しました。
その内容を詳しく言うとこんな感じです。
・身分証番号の下一桁によって購入できる曜日を分ける
・日曜日は番号問わず誰でも購入可能
・1人につき、1人分代理で購入可能
・1枚8元(約28円)だったマスクを5元(約18円)に値下げ
・毎日、販売店に大人用が200枚、子供用が50枚ずつ入荷
・アプリで何枚在庫が残っているかを確認可能
現地ニュースによると、現在、台湾で製造されているマスクは1日に820万枚だそうで、人口約2300万人と考えるとそこまで不足する心配はないかと思います。
台湾政府に日本が学ぶべきこと
国民の安全を第一に考えて爆速で行動し、「ピンチをチャンス」に変えて、国民からの支持率を爆上げさせる。
そんな台湾から日本が学ばなければならないことは多いのではないでしょうか。